古くて新しい風呂敷
気になる由来!なぜ大風呂敷なのか?

「大風呂敷を広げる」とは、実現が困難な目標を立てたりホラを吹く、
大げさなことを発言する大言壮語、浮かれていて将来設計などを立てる様子を指します。

風呂敷は包むものの大きさによってサイズが違ってくる道具包です。
小さな荷物を包むとサイズも小さくなりますが、大きな荷物を包もうとすると
サイズも大きくなり、様々なものを包めます。

しかし大きな風呂敷は、包む荷物がなくとも外形が大きいため
存在感があることや「現実的でない≒包むものがない」を指して、
大風呂敷を広げるという表現が使われるようになりました。

風呂敷を広げる

この慣用句の初出とみられるのは、1885年(明治16年)から
86年1月にかけて坪内逍遥によって発表された「当世書生気質」にある序
「予ちかごろ『小説神髄』と言へる書(ふみ)を著して大風呂敷をひろげぬ」
だと考えられています。

当時の著者が記した小説論「小説神髄」の刊行したことを読者に知らせると同時に、
まるで「大風呂敷を広げる」ような、実現困難なものであろうとも指摘したものです。

小説家らしく大風呂敷の特徴を的確にとらえた表現と言えるでしょう。
これ以降、慣用句として利用されるようになり、様々な小説やドラマ、
映画や漫画やアニメなどの作品に使われるようなりました。

えっ?対義語はこれだった!

「大風呂敷を広げる」の対義語や反意語となる慣用句としては、
「能ある鷹は爪を隠す」と「有れどもなきが若(ごと)し」になります。

よく知られている「能ある鷹は爪を隠す」は、優れた能力や実力、
才能を持つ人は無駄に見せびらかしたり強調しない様子を指します。

ことわざの豆知識

また「有れどもなきが若(ごと)し」は自分の才能をひけらかしたり
自慢することなく、謙虚な態度で他人に接する様子を指してており、
いずれも大言壮語や大げさな主張、浮かれた発言とは真逆の様子といえるでしょう。

ちなみに「大風呂敷を広げる」の反対語ですが、明確なものはありません。
慣用句に使われているため、対義語は存在しても反対語はないと考えられているからです。

そこで「広げる」の正反対の「大風呂敷を畳む」が使えるのか気になりますよね。
この大風呂敷を「畳む」という行為には、「謙虚」や「慎重」といった
優れた才能や実力をい隠す様子や意味が含まれていないので、
反対語としては成立しないと考えられます。

そのため反意語を使う場合は、多くの方が知っている「能ある鷹は爪を隠す」
あるいは「有れどもなきが若(ごと)し」がよいでしょう。
反対語は存在しないため、使わないようにしてください。

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